火焔日記 4月15日  (もしや火焔×紫苑<英吏なのか?SS風)

4月15日

バカ紫苑!
もう口なんか聞くもんか。あほたれ!


火焔は猛烈に怒って病院に向かっていた。
地面を叩きつけるように歩く。


理由は昼休み。
紫苑が話しかけてきたこと……


「先内が好きなのは…君らしいけど…、あなたの事だから気づいてるよね?」


「はぁ?」

我ながら間抜けな声。
だってさ、あり得ない質問じゃない?
何それ、じゃあ、君はどうな訳?

猛烈に悲しかった。
通じ合っているもんだと思ってた。
まだ、お互い気持ちを確認したことは一度もない。

しなくても、大丈夫だなんて思ってたのに。

失望してその場を離れた。
午後からの授業は酷い出来。



聞いてなかった。全然。
聞こえなかった。全く。


クソ紫苑。ばか紫苑。アホ紫苑。
あの……抱きつきは嘘かコラ。

悲しいを通り過ぎて今度は腹立たしい。


訓練もせず病院へ向かう。
この間の戦闘で、衛生兵英吏が入院中だからだ。

この小隊の中で一番信用している。
本当は二番目なのだが……剣さんには相談できないし
金城に話したら……なんか駄目そうだし。色恋とか疎そうだし。


薬品臭い病室、陰鬱な表情の英吏。
悲しみ>怒りへと昇華?させた火焔を見て、さらに鬱。

悔しさを英吏にぶつける。火焔…ここは病室だ。

「それは、当てこすりじゃないか?」
「当てこすり?」

英吏は最近、二人のときは敬語を止めている。
彼は、敬語で話すのは元々苦手なのである。

それはそれとして、鸚鵡返ししながら小首を傾げる。
当てこすられる理由が分からない。

「分からんか?何かしら思い当たるだろう?」
「てゆーか、思い当たりすぎて分からないんだけんど?」
「お前……本気で……言ってるんだろうな、恐らく…」
「だってさ!小隊全員と円満な関係でいたいってのは隊長として正しいと思いません~?」
「冗談だろう?」
「う……まあ、下心は……無いとは言い切れませんが」
「冗談だろう?」<ありありのクセにとゆー意
「英吏~!!」

意地悪~と言いながら、清潔そうな白いシーツに上半身だけダイブする。
英吏の金髪が一瞬逆立った。

「っ~~~!俺は怪我人だ!」

殺す気か!と言う目で火焔を睨む。
火焔は純真そうにきょとんとして見せた。

この、正義の味方の皮を被った悪人め。俺より非道いぞ。

英吏の反応を見て、してやったりと笑う。残忍な火焔。
しまった、相手のペースだ。と照れ隠しに咳払いして眼鏡をかけ直す英吏。


「う~ん、昨日カラオケ大会で、いの一番に剣さんを選んだ事かな?思い当たるって言えば」
「それじゃないか?」

それでいいだろう。に聞こえる投げやりな英吏。

「でも、そんなの、紫苑は気にするような人じゃないのにな」
「変わったのだろう?」

火焔、はっとして英吏を見る。
今度は英吏がしてやったりと笑った。

「そか、そうだね」
「以後、不順多数異性交遊は控えろよ?」
「あ~~、同性ならいい?」
「見限られたいならな」
「あ~う~、控えますぅ」

アヒルのように唇を突き出して、火焔。笑う英吏。
唐突に、火焔が赤くなる。

「あ、でもさ…それって、あたしを意識してるってことだよね?よね?」
「そうだろう?でもなければ誰が好きな相手に当てこすりなんてするんだ」
「そっか~嫉妬か~いや~参っちゃうな~~」

デレデレな火焔、悶えている。

「ありがと、英吏。すっきりした」
「お前、見舞いに来たんじゃないのか」
「あ、ハヤクタイインシテキテクダサイ、ミンナサミシガッテイマス」
「薄情者」
「あはは、じゃ、また近いうち来るから、しっかり養生しなさいよ」
「来んでいい、こんな事に費やす時間があるのなら、訓練でもしていろ」

火焔、手を振って病室を去る…途端に静かになる。
英吏はため息を吐くと眼鏡を外す…切れ長のきれいな目が現れた。

馬鹿共め、人の気も知らないで…。

英吏は心から、早く退院しようと思った。


結城 火焔の見舞いの影響か、
芝村 英吏の退院が多少早まったようだ。

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