火焔日記 5月3日

英吏の一枚絵を見てしまった…。
プレイヤーの性かな……適度に寄ってくるヤツに弱いんだよね。

さて、火焔争奪戦に源まで加わりそうな勢いだな~<他人事のように
まあ、英吏が早いか・紫苑が早いかなんだけど。
英吏のほうが優勢かな?発言力はたんまりあるし。

画像



ああ、やっと一緒に昼食べられたんだ。良かったね英吏。


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芝村 英吏の鼻は良い。

不穏な匂いを敏感に嗅ぎ取る鼻である。
同様に、耳も目も良い

どんな小さな危険因子も見逃さず、また聞き逃すことはない。

だから、英吏は知っていた。
火焔が深澤から英吏暗殺の計画を持ち掛けられていた事を
火焔がまだ返事をしてはいない事を

確信はあった、その日英吏は二人が同じ場所に移動するのを待っていた。
セルを使って火焔と深澤を探す、そして体育館裏に二人が異動したとき英吏も尾行していった。


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此方を挑むように見つめる深澤。
火焔は溜息を吐いた、何故…この世界の人間はこうも戦いが好きなのだろう、そんな輩は自分達だけで十分なんだけど。

「例の計画は次の戦闘に。いいですね。」
「いや。」

即座に否定する。
シリアスな雰囲気が瓦解した。深澤が昭和のコントみたいに見事にコケた。

「なぜです!なぜなんですかっ隊長!?」

汗を垂らしながら眼鏡をずり下げる深澤。
にっこりと笑いながら深澤の肩を叩く火焔

「深澤、英吏が居なくなった後を考えた事は?」
「あ、ありますよそりゃ」

火焔が急に真顔になる。

「なら、冗談でも……英吏に消えて欲しいなんて言えなくなる筈だよ」

深澤が身体を硬直させた、火焔のプレッシャーに負けたのだ。
火焔は怒っていた、純粋に怒っていた。

なぜ、英吏が悪し様に言われなければならないのか。
彼は彼であるが故に、この小隊を救うだろう…数少ない希望であるのに。
何故、伝わらないのか……腹のたつ事この上ない。

彼を除こうとする多く者は、考えが無い。

芝村は誤解を受けやすい、彼らの行動は総じて周りとの軋轢を生む。
独裁、横暴と言われる多くの理由は、彼らが純粋だからだろうと……火焔は考えている。
生き方に純粋なのだ、己の矜持こそが彼らの行動理念。

芝村以外は、
その誇り高き生き様に憧れる。
そして、嫉妬する。

未知だと思おうと、必死で否定する。
否定したいので、その生き方を「訳の分からないもの・理解不能」と分類してしまう

理解し難いものに出会った時の人の反応は大まかに二つ。

探求しようと積極的に関わるするか
排除しようと敵意を向けるか

火焔は前者だった、深澤は後者だった。

火焔は英吏を理解しようとし
深澤は排斥しようとした。

火焔は英吏を少しずつ分かり始め
深澤は暗殺まで企てるに至った。

「確かに、英吏のやり方は強引だ…けど、この極限状態の中で、仲間同士いがみ合って何の得になるの?」
「でも」

「英吏は、英吏は自己中心的だけれど…だからこそ、彼はこの小隊を必ず救う」
「何故ですか?どうしてそんな事が分かるんです?」
「この小隊を見事無事に助け出すこと、それが英吏のメリットだから…だから英吏は必ずやり遂げる」
「そんなの、分からない……英吏さんは横暴過ぎます…誰かの犠牲を惜しまない、消すべきです」

火焔は短く溜息、こりゃ思ったより根が深い。

「なら、英吏が居なくなったあとは?深澤が作戦参謀になってくれるの?」
「え?」

「深澤はこの小隊全員を助け出す策が何かある?英吏の後は深澤があたしのサポートしてくれるの?大隊との繋ぎは?誰に頼むの?」

深澤の瞳が揺れた。畳み掛けるように火焔が喋る。

「英吏を消したとしても、無力感一杯のまま全滅するのがオチ……誰も今の英吏の代わりを出来やしない」


火焔の眼に射すくめられる。強くて奇麗な青い眼。


「誰も出来ない…あたしがそれを赦さない」


有無を言わさぬ強い口調。
深澤がこれ以上食い下がるのなら、躊躇い無くその横っ面を殴ったろう。無理矢理幸せにする為に。

深澤は体育館の壁に背を預けると俯いた。

「僕は………危険因子ですか?」
「なにを、仲間に決まっている。」

間髪いれず、答える火焔。胸を張る。

「この小隊、誰が欠けても生き残れない、英吏は多分…全員の能力をもって、ここを脱出する気だろうから…あたし達には戦闘力を、深澤達にはその器用な両腕を」


言ってにっこり笑う。清清しい微笑み、醜い絶望、憎しみを溶かす。春風のような笑み。

「皆で生き残るんだ、だから深澤はこんな事なんか気にしないで、のうのうと仕事をすればいい…全力で。英吏を消すより、その方が余程小隊の為になる」



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英吏は、笑いを堪えるのに必死だった。
何だ、何なのだあの強引な説教は。

(なぜ、あんな拙い言葉で深澤を説得出来るのか……謎だ)


しかし……あいつは俺を過大評価し過ぎではないか?困ったものだ。


青空を見て、英吏は笑った。

実に無邪気な、微笑であった。

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